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なすの基本情報

なす

『物事を成す(成功する)』という言葉にも通じる、昔ながらの縁起物。

『秋なすは嫁に食わすな』といいますが、「なす」の旬は秋ではなく夏。旬を迎える7〜9月の頃には皮も肉質もやわらかくなり、よりみずみずしくおいしくなります。中国から日本に伝えられた8世紀頃、「なす」は「なすび」の名で呼ばれていましたが、その由来としては夏に実がなるので「夏実」と呼んでいたのが変化したという説、夏に味がよくなるので「夏味」と呼んでいたのが転じたという説が知られています。
今も「なすび」と呼ぶ地域はあるものの、現代では「なす」の呼び方もすっかり定着しました。その理由のひとつは、江戸の商人が『物事を成す(成功する)』という言葉に通じる縁起のよい食べ物として「なす」を売り出したところ、その呼び名が江戸じゅうに広まっていったというもの。かの徳川家康も縁起がよいと、「なす」をこよなく愛したと伝えられています。ちなみに、なすび記念日の4月17日は家康の命日にあたる日だそうです。

選び方

へタの切りロがみずみずしく、ガクのトゲがしっかりしたものを選びましょう。皮は紫紺色(しこんいろ)で、光沢とハリのあるものが新鮮です。

栄養

「なす」はカラダを冷やす食材といわれ、夏に食べるのがよいとされています。皮には、ナスニン(アントシアニン系色素)というポリフェノールの一種が含まれます。

保存

乾燥しないようにラップや保存袋で包み、野菜室または冷暗所で保存します。5℃以下での保存は避け、2~3日以内に使いきるのがおすすめです。

料理の基本辞典