体をしっかり温める、おいしい工夫がいっぱい!
寒さに負けない、あったか中華。
“食べる”ことは、元気な体を作って、それを維持していくこと。
その基本が強く意識されているのが中国料理だといえるでしょう。
「病気にならないように、よいモノをしっかり食べて体をつくる、命の足しになるものしか食べない」というのが中国流の考え方。
温める力、冷やす力等、食べ物の持つ力を体質、体調、季節、生活環境に応じて選択し“足りないものを補い、バランスを整えること”が中華料理の考え方のベースにあります。
一方、人間が生命を維持するために、まず大切なのが体温を一定に保つこと。
体温、血圧、血糖値などの体内環境を最も快適な状態に維持できるのが平熱といわれる36度前後とされます。
特に寒い季節では、ただでさえ体の熱を奪われがちなので意識して体を温めることも大切になってきます。
たとえば、寒冷な気候の北京の料理は、油や醤(味噌)類を使用した濃厚な味付けや、とろみのある“あん”で体を温めます。
同じく冬は寒い四川では唐辛子、にんにく、しょうが、ねぎなど体を温めてくれる素材を効果的に使います。
寒い季節には体を温めてくれる根菜類がおいしくなるのも自然の恵みです。
身近な旬を食卓に取り入れながら、しっかり温まって本格的な春の訪れを待ちましょう。