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奈良じまん、味自慢

奈良じまん、味自慢

北都(京都)に対して南都と呼ばれ、日本の歴史や文化の成立に深い関わりをもつ古都。現在では「古都奈良の文化財」がユネスコの世界文化遺産に登録されるなど、観光都市として世界的に有名です。今年は710年に平城京に遷都されてから1300年目にあたり、それを記念して「平城遷都1300年祭」が開幕されています。

「奈良」の由来

「なら」は『古事記』や『日本書紀』にも記されている古い地名で、その由来は「平坦な地面」を意味する「均す、平す」や、朝鮮語で「国」を意味する「ナラ」など諸説あります。古くは「那羅」「乃楽」「平城」「寧楽」と書かれ、平安時代になって「奈良」となりました。

県民性の話

古くから農業や林業が中心であったことから「奈良の寝倒れ」といわれ、「陽が昇ると仕事をし、陽が沈むと寝る」という穏やかで、つましく暮らすという気風。しかし「奈良の建て倒れ」ともいわれ、建物や耐久消費財など文化的なものに出費を惜しみません。かつての大阪船場では、跡取娘に家業を継がすため、「養子は大和から」といったほど保守的で生活は堅実、順応性に富み、人間関係を重視します。

いにしえの都の味が今に続きます

かしわのすき焼き

かしわのすき焼き

「かしわ」は茶褐色の和鶏の俗称で、羽の形が「柏の葉」に似ていることから名付けられました。

大和茶粥

大和茶粥

地元では「おかいさん」と呼ばれ、毎日のように食べられてきた伝統的な味。さらっとしていて、粘りがないのが特徴です。

奈良味自慢

はるさめ
日本のはるさめは、ばれいしょ(じゃがいも)やかんしょ(さつまいも)のでんぷんを利用して作られます。奈良は全国的に有名なはるさめの産地で生産量は全国市場の約60%以上です。

ごま豆腐

吉野葛を使った郷土料理。古代吉野では山野に自生する葛の根から採ったデンプン(葛粉)を食べる地域があり、今も「国栖(くず)」という地名が残っています。

柿の葉寿司

江戸時代中頃から伝わる吉野川筋の郷土食で、塩鯖で作った寿司を渋柿の若葉で包んだもの。昔は保存食として夏祭りや遠来の客をもてなす食事でしたが、今では日常食となっています。

奈良漬

野菜(うりやきゅうりなど)を塩漬けにした後、新しい酒粕に漬け替えて作る漬け物。ルーツは平城京時代にあり、当時は上流階級の保存食・香の物として珍重されていました。

あゆ

桜の名所吉野の天然鮎は、「苔といっしょに桜の花びらを食べている」といわれ身がひきしまって美味、「桜鮎」という美しい名で親しまれています。 塩焼きや、鮎1尾を使った寿司などが有名です。

奈良はそうめん発祥の地

三輪そうめん

三輪そうめん

三輪そうめんは奈良名物のひとつ。そうめんの手法(小麦粉をこね細長く延ばして乾かす)は奈良時代に唐から伝来したもので、三輪大神神社の神主が村人に製法を伝えたともいわれています。

そうめんは室町時代末期には宮廷料理として食され、江戸時代には「大和三輪索麺名物なり 細きこと糸のごとく白きこと雪のごとし」と称えられ、一般にも普及していきます。

極寒の頃に手延べで作られる素麺は、舌触り、歯ごたえのよさが特長です。気温の上昇とともに、そうめんがおいしい季節になりましたね。