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和歌山県 有田市編

ふるさとの味グルメ旅 和歌山県 有田市編

歴史と文化の舞台となった母なる有田川を中心に、豊かな大自然に抱かれるまち。

歴史と文化の舞台となった母なる有田川を中心に、豊かな大自然に抱かれるまち市街地を囲むように連なる緑の山々と、市内中央を横断する有田川、そして美しい海岸線を描く雄大な海。有田を訪れる人は皆、その豊かな自然のコントラストに目を奪われるのではないでしょうか。

 霊峰高野山を源として紀伊水道に注ぎ込む有田川は、地元では母なる川として親しまれ、和歌山県出身の作家 有吉佐和子氏の小説の舞台ともなったところ。下流域には畿内と熊野三山を結ぶ『熊野古道紀伊路』など多くの歴史的遺産も残しています。

 もちろん『有田みかん』の故郷であるこの地では、みかん山に広がる段々畑の美しさもまた見どころ。大海原を眼下に望む有田みかん海道、和歌山の夕日百選にも選ばれた矢櫃(やびつ)海岸などの絶景も見逃せません。

 

みかん生産量日本一!段々畑で太陽をたっぷりと浴びた『有田みかん』は味わい満点。

段々畑で太陽をたっぷりと浴びた『有田みかん』は味わい満点。400年以上もの歴史と伝統を誇る『有田みかん』。5月にはみかん山の段々畑一面にみかんの白い花が咲き乱れ、11~12月にはみかんの実が黄金色に輝き、有田の景観はより美しく変貌します。

 昼と夜の寒暖差が少ない温暖な気候の中で育まれた『有田みかん』は、酸味がほどよく抜けるために、まろやかで味が濃いと大好評。国内はもちろん、シンガポールや香港など海外でも高い評価を得ています。なかでも全生産量の数%しか収穫されない糖度12度以上の『味一みかん』、さらに希少な糖度13度以上の最高級みかん『味一α』などが人気だそうです。

 加工品の開発も積極的におこなわれています。みかんジュースやジャム、ゼリーなどは、ギフトにも大人気。トマトケチャップのように使えるみかんケチャップなど楽しい商品もそろっており、『有田みかん』のおいしさを幅広いラインナップで味わえます。

漁獲量日本一の『たちうお』など、豊富な海の幸が手に入る『とれピチ朝市』が大人気。

漁獲量日本一の『たちうお』など、豊富な海の幸が手に入る『とれピチ朝市』が大人気紀伊水道に面し、黒潮分支流の恵みを受ける有田は、水産のまちとしても有名です。沿岸漁業の水揚げ量は和歌山県1位、特に『たちうお』の漁獲量は全国1位を誇り、『有田みかん』と並ぶ名物となっています。

 『たちうお』をはじめ、しらす、鯛、あじ、はも、まながつおなど、市内の漁港は1年中豊かな海の幸で賑わいます。その活気を目の当たりにできるのが、箕島漁港で月に1度開催されている『とれピチ朝市』。その日獲れたばかりの鮮魚を、漁師さんとその家族がみずから販売する観光朝市です。

 「この朝市がはじまったのは3年前。徐々にリピーターのお客さんが増え、今では県内はもちろん、奈良、大阪など近県からも毎回200名ほどが訪れます」と、漁協の代表理事組合長を務める嶋田さん。獲れたてピチピチ、種類も豊富な海の幸を目当てに、販売の1時間以上も前から長い列ができるほどの人気ぶりです。

 鮮魚はすべて売りきれ御免。一見なじみのない魚もありますが、おいしい食べ方をアドバイスしてくれるので安心です。「やっぱり一番人気はたちうお。えび、いかも好評ですね。これからはたちうおが旬を迎えますし、くまえびなどもおいしくなりますよ」鮮魚のほかにも地元特産品や季節の野菜、お惣菜などが並ぶ『とれピチ朝市』。有田の魅力を存分に楽しめる朝市です。

有田特産『たちうお』のおいしさを知ってもらいたいと、新たな名物料理も続々登場!

地元・有田では『たっちょ』と呼ばれて親しまれている『たちうお』。一般的には塩焼きや煮つけなどで食べられることが多い魚ですが、この本当のおいしさを知ってもらいたいと、アイディアを凝らした地元グルメが次々に誕生しています。

 まずは有田B級ご当地グルメコンテストで2年連続優勝し、殿堂入りを果たした新名物『たっちょほねく丼』。有田市民なら誰もが食べたことのある昔懐かしい食材『ほねく』を使った丼料理で、①かき揚げ風にしていること ②卵を使用していること ③餡をかけていることを基本型にしています。市内10軒の居酒屋、定食屋、カフェなどのお店で、それぞれにオリジナリティあふれる丼が味わえるのも魅力です。

 もうひとつの新しいたちうお料理が『たち重』。うな重のうなぎをたちうおに代えた料理で、観光協会会長でもある花田さんが板前さんとのコラボで考案・完成させました。あっさりとした上品な味わいは特に女性の方に大人気。市内では4店舗、大阪でも1店舗で、その絶品の味を楽しめます。

たっちょほねく丼たち重