ぶり
年末年始にも大活躍。成長とともに呼び名を変える、縁起のよい出世魚。
「ぶり」の旬は冬。師走(12月)の頃に最も脂がのっておいしくなることから、魚へんに師と書いて「鰤(ぶり)」と名づけられたともいわれています。「ぶり」は成長段階によって呼び名を変える出世魚。関東では『わかし→いなだ→わらさ→ぶり』の順に、関西では『つばす→はまち→めじろ→ぶり』の順にその名前を変えていきます。もちろん、「鯛」と並んで縁起のよい「ぶり」はお祝いの席でも大活躍。大みそかの祝い膳に上げる魚を年取り魚といいますが、西日本の年取り魚といえば「ぶり」が定番(東日本ではおもに「鮭」)です。
「ぶり」は成長すると体長1メートルほどの大型魚になるため、お店では切り身で売られていることがほとんど。切り身の場合、背側の身(皮が濃い灰色)と腹側の身(皮が白い色)に分けられており、背側の身はしっかりと弾力があって上品な味わいを、腹側の身はやわらかくより脂がのったコクのある味わいをそれぞれに楽しめます。
選び方
切り身の場合は、皮に光沢があって血合いの色が鮮やかなもの。身割れがなく、切り口がなめらかで弾力のあるものを選びましょう。
栄養
不飽和脂肪酸であるDHA、EPA、抗酸化作用が期待されるビタミンEが豊富に含まれます。血合いの部分にはうま味成分のタウリンも含みます。
料理
刺身、しゃぶしゃぶ、塩焼き、照り焼き、煮つけ、揚げ物など、幅広い料理で冬の食卓を彩ります。出世魚で縁起がよいことから、お正月の雑煮などにも使われます。
料理の基本辞典