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いわしの基本情報

いわし

あの紫式部も隠れて食べたという、脂がのった青魚の代表選手。

かつては日本の総漁獲量の4割を占め、庶民の魚として長く親しまれてきた「いわし」。うま味も栄養も充実したおいしい魚ですが、平安時代には、貴族など身分の高い人々が口にするものではないとされていました。「いわし」の名も、卑しい魚という意味の“いやし”が転じたものという説があるほどです。
ところが、紫式部は「いわし」が大好きだったとか(和泉式部という説も)。夫の留守中にこっそり焼いて食べたところ、そのにおいに気づいた夫にとがめられ、『日の本に はやらせ給ふ いわしみず まいらぬ人は あらじとぞおもふ(日本で流行っている石清水八幡宮にお参りしない人がいないように、こんなにおいしい「いわし」を食べない人はいませんよ)』と和歌で切り返したといわれています。

選び方

目が黒く澄んでいて、身にハリがあり、腹がしっかりとしているもの、背の青みに光沢があるものを選びましょう。特にうろこがたくさんついているもの、真いわしの場合はカラダの斑点が鮮やかなものは新鮮です。

栄養

多価不飽和脂肪酸であるDHA、EPAが含まれています。カルシウムも多く、さらにカルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれることから、“泳ぐカルシウム”とも呼ばれています。

料理

煮物(煮つけ、梅煮、しょうが煮、オイル煮、トマト煮)、焼き物(塩焼き、漬け焼き、ムニエル)、揚げ物(フライ、天ぷら、南蛮漬け)のほか、つみれにして鍋物やみそ汁、吸い物の具に使うなど、幅広い料理で楽しめます。

料理の基本辞典