新幹線開業に沸く「北海道」。豊かな食資源を生かした独特の食文化が息づく地です。
北海道はもともとアイヌの人々が生活していた地に、日本各地の人々が移り住んでできあがったところ。そのため自然の中に暮らし、自然とともに生きてきたアイヌの伝統的な食文化と、日本各地の多種多様な食文化が混ざり合って、他にはない独特の食文化を作りあげてきました。究極のスローフードともいわれるアイヌ料理の精神は、今もなお鮭のルイベや飯寿司、石狩鍋、三平汁などの郷土料理に脈々と受け継がれています。
江戸時代になると、北海道は日本海を巡る北前船の出発点として大変な栄華を極めました。道内から運ばれていったのは、主ににしんや昆布など。特に全国的に大きな影響を与えたのは昆布で、青森、秋田、山形、北陸など北前船の寄港地には独自の昆布文化が発展し、日本人の味覚を大きく変えたといわれています。
海の幸、野の幸はもちろん、個性あふれるご当地グルメも北海道の魅力です。
オホーツク海、日本海、太平洋の３つの豊かな海に囲まれた北海道は、いわずと知れた海の幸の宝庫です。かに、うに、いくら、鮭、昆布…と全国に名高い特産品だけでも数知れず。港町の市場には、北海道の新鮮な海の幸を目当てに、全国から多くの観光客が押し寄せています。
一方、野の幸も負けていません。じゃがいも、とうもろこし、アスパラガス、小麦などは生産量全国１位。広大な大地と豊かな水を生かした米作りも盛んで、米どころ・新潟と並んで常に全国トップクラスの収穫量を誇っています。
こうした日本随一の食資源を生かした、個性あふれるご当地グルメも人気です。ラーメンやスープカレー、ジンギスカン、帯広豚丼などは、ご家庭でも気軽に楽しめる北海道の味。この機会に、あなたも試してみてはいかがでしょうか。
