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”和食に日本ワイン”のすすめ

”和食に日本ワイン”のすすめ

和食に日本ワインのすすめ

今年10月30日、日本国内で作られるワインの表示ルールが変わります。これを機にますます注目度が高まりつつあるのが「日本ワイン」。「和食」を中心とする日本の料理に相性がいいといわれている日本ワインの選びかた、日本ワインに合う和食メニューについて、マスターソムリエの髙野 豊氏にお話を伺いました。

ワインの表示ルールとは、どんなものですか?

世界の主なワイン産出国には、ワインの表示ルールがあります。これはワインの産地やぶどう品種などをラベル等に表示する際の条件を定めたもので、表示を見ればどんなワインであるかを区別することができるのです。
 実はこれまでの日本には、そのような明確なルールがありませんでした。「国産ワイン」を定義するルールさえなく、国内で製造されたものであれば、海外からの輸入ぶどうや濃縮果汁を原料としていても「国産ワイン」として販売されていたほどでした。そこでこうした現状を改善するため、今年から新しい表示ルールを設けることになったのです。

新しい表示ルールでは、どのように変わるのですか?

新しい表示ルールは、国際基準に合わせてより厳格になります。まず、「日本ワイン」「国産ワイン」の定義を明確化。国産のぶどうだけを使い、国内の醸造所で製造されたものに限って「日本ワイン」と表示できるようになりました。これらの条件を満たしていないものは「国産ワイン」とされ、その区別は一目瞭然となります。
 国内での産地を表示する場合も同様です。たとえば「長野ワイン」と表示する場合、長野県産のぶどうを85%以上使い、長野県内の醸造所で製造したものでなくてはなりません。
 新しい表示ルールでは、日本で作られている数あるワインも、その成り立ちがひと目でわかって区別がしやすくなります。ワインを選ぶときには、ぜひラベル表示などを見て参考にしていただきたいですね。

日本ワインの味わいや口当たりに、特徴はありますか?

フランス料理にはフランスワイン、イタリア料理にはイタリアワインというように、その土地の料理はその土地で作られたワインと相性がいいといわれています。もちろん、和食には日本ワインがおすすめ。日本ワインは繊細でやさしい味わいが特徴で、これが和食の繊細な味つけによく合うのです。

日本ワインには、どんな料理がおすすめですか?

意外かもしれませんが、和食に使われるしょうゆやみそは、赤ワインと相性抜群なんです。これは原料のぶどうに含まれるりんご酸という成分がワインを熟成させる過程で乳酸に変わり、同じく乳酸をふんだんに含むしょうゆやみそとうまく調和するため。熟成期間の長い赤ワインほど乳酸が豊富になるので、その相性はさらに高まります。
 一方、塩味の料理には、白ワインがよく合います。たとえば平目のお刺身をいただくとき、しょうゆをつける場合には赤ワインが合いますが、塩をつける場合には白ワインがぴったり。レモンを添えると、より相性がよくなりますよ。
 迷ったときには、どんな料理にも合う万能選手、スパークリングワインを選ぶという方法も。この機会にお好みの日本ワインを見つけて、和食とのおいしいマリアージュを楽しんでみてくださいね。

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