里いも
ねっとりとした食感と淡泊な味わいで
煮物、鍋物、蒸し物などに大活躍
日本には縄文時代に伝わったとされる「里いも」。稲作がはじまる以前には主食として食べられていたといわれ、さつまいもやじゃがいもよりもはるかに古くから日本人に親しまれてきた歴史のある野菜です。親いもを囲むように子いも、孫いもとたくさんのいもができることから、子孫繁栄の象徴として、お正月やお祝いの席にも好んで使われています。
「里いも」の代表的な種類といえば、ふっくらとした楕円形で粘りが強い土垂(どだれ)、衣かつぎでおなじみの小ぶりな石川早生(いしかわわせ)、インドネシア生まれのほくほくとしたセレベスなど。それぞれの個性に合ったお料理でお楽しみください。
選び方
ふっくらとして全体に丸みがあり、表面に傷がないもの、持ったときに重みを感じるものがおすすめです。やわらかいもの、カビくさいにおいがするものは避けましょう。
栄養
水溶性食物繊維を多く含みます。里いも特有のぬめりや粘りはこの水溶性食物繊維によるものです。また、余分な塩分の排出を助けるカリウムも含まれています。
保存
土を洗い落としてしまうと乾燥して品質の低下が早まるので、土がついたまま新聞紙などに包み、風通しのよい冷暗所で保存します。野菜室で保存する場合は、ペーパータオルで包んで保存袋に入れます。また、傷がついているものはそこから傷みやすいので、早めに使いきるようにしましょう。