和・洋・中のいろいろなお料理に
冬においしい緑黄色野菜の代表選手
「ほうれん草」の〝ほうれん〟とは中国語でペルシャ(現在のイラン)のこと。その名の由来の通り、中央アジアから西アジア、カスピ海辺りが原産地とされる「ほうれん草」は、東はシルクロードを経て中国へ、西は地中海を渡ってヨーロッパへと世界中に広がっていきました。日本には江戸時代初期の17世紀頃にアジアまわりの東洋種(葉先がギザギザした品種)が伝来し、かの伊達政宗もこれを食べたといいます。さらに19世紀にヨーロッパまわりの西洋種(葉先の丸い品種)も伝えられ、現在では毎日の食卓に欠かせない定番野菜となりました。
緑黄色野菜のなかでも高い栄養価を誇る「ほうれん草」。ヨーロッパでは昔から便秘解消に効果があるとされ、〝胃腸のほうき〟とも呼ばれています。葉物野菜はとにかく鮮度が命。できるだけ新鮮なうちに、旬ならではの甘味や香りを楽しみましょう。
選び方
根元から葉先までハリがあってみずみずしいもの。緑色が鮮やかで、軸がしっかりしているものを選びましょう。
栄養
カリウム、ビタミンA、鉄分を含む食材です。ほうれん草に含まれる鉄分は、非ヘム鉄という種類で、ビタミンCと一緒に摂ることでより吸収されやすくなります。
保存
乾燥しやすいので、濡らしたペーパータオルなどで包んでから保存袋に入れ、野菜室のなかで立てて保存します。