佐川先生のちょっと一言
鍋料理といっても、特に決まりがあるわけではありません。
お好きなものを煮て、お好みの味付けでいただく、それだけです。
手順としては、
- だしの出る物、火の通りにくいものから順番に入れる。
- ゴボウなど、アクの出やすいものはきちんと下ごしらえしておく。
- 春菊など、香りの強いものは火を通したらすぐに引きあげる。
- 蒸発した水分をおぎなうのを忘れない。
これらの基本を守り、あとは煮立ったあとのアクをきちんと取り除けば、どんな種類のお鍋も、おいしくいただけます。
薬味にも、特に決まりはありません。
気心の知れた仲間で和気あいあいと鍋を囲めば、それがおいしさを引き立てる一番の薬味になるのではないでしょうか。
佐川 進
辻学園調理・製菓専門学校 日本料理主任教授

タイプ別鍋料理
お鍋といっしょに薬味いろいろ
薬味
赤唐辛子
大根とすりおろして紅葉おろしで、水炊きや魚介の鍋に。
山椒
しょうゆ味の魚介の鍋や、牡蠣の土手鍋、柳川鍋に。
しょうが
爽やかな香りと風味で、鶏鍋や魚介の鍋をスッキリと。
にんにく
すりおろして、みそ仕立ての鍋や、しゃぶしゃぶのごまだれに。
柑橘類
柚子
皮を薄くそいで、せん切りに。水炊きや、魚介の鍋に香りを。
すだち
たらちり、湯豆腐など、爽やかな香りと酸味を。
レモン
うす味仕立ての鍋に。ぽん酢しょうゆにも。
かぼす
ぽん酢しょうゆに果汁をしぼって、香りと酸味を。