
ハーブを使うのに難しいルールはありません。ハーブは野菜の仲間でありながら、お料理に独特の香りと風味を加えてくれるスグレもの。日本の薬味である大葉、わさび、しょうが、木の芽などと同じように気軽に使えるのも魅力なのです。
ハーブにはいろいろな種類がありますが、今回はそのなかでも代表的な5種類をご紹介します。新鮮なものほど香りがよいので、ハーブを栽培して摘みたてのフレッシュさを楽しむのもおすすめ。毎日の食卓に気軽に取り入れてみましょう。

タイム Thyme/シソ科
すがすがしい芳香と苦味、辛味の混じった絶妙な味わいが楽しめる。加熱しても風味が落ちないのが特徴で、シチューやスープなどの煮込み料理、蒸し料理、肉料理、魚料理などに幅広く使える。
<こんな使い方も>あさりの酒蒸し
酒蒸し、ワイン蒸しなどの仕上げに薬味代わりに加える。白身魚でもおいしい。
バジル Basil/シソ科
トマトやにんにくとの相性がよく、イタリア料理に欠かせないハーブ。最も一般的な品種をスイートバジルといい、さわやかな甘い香りが楽しめる。ペースト状にしたジェノベーゼソースも人気が高い。
<こんな使い方も>冷や奴
トマトとバジルを細かく切って豆腐にのせ、オリーブオイルをかけていただく。
ディル Dill/セリ科
さわやかな香味の中に、わずかにぴりっとした辛味を感じる。スモークサーモンや魚介のマリネなどに使われることが多く、“魚のハーブ”として知られているが、鶏肉(むね肉、ささみ)など淡泊な味わいの肉にもよく合う。
<こんな使い方も>ハーブマヨネーズ
細かく刻んでマヨネーズに混ぜこみ、カルパッチョや野菜料理のソースなどに。
ローズマリー Rosemary/シソ科
スーッとした刺激のある香りとほろ苦さが特徴。香りが強いので少量ずつ使うか、他のハーブとミックスして使ってもよい。抗菌作用や酸化防止作用があることから、肉料理によく使われる。
<こんな使い方も>肉じゃが
ローズマリーはじゃがいもとの相性もいい。肉じゃがの仕上げに加えると洋風の風味に。
ミント Mint/シソ科
スペアミント、ペパーミントなど種類が豊富で、清涼感のあるさわやかな香りが楽しめる。和名をハッカといい、主成分はメントール。お菓子やお酒、肉料理、マリネ、サラダ、ハーブティーなど幅広く利用できる。
<こんな使い方も>ミントウォーター
冷水に入れて冷蔵室でよく冷やす。レモンの輪切りを加えてもおいしい。