年越しそばの由来

大晦日に食べる年越そば(別名「みそかそば」「つごもりそば」「大年そば」)は、江戸中期からの習慣といわれています。
「年越そば」の起源については各地に色々な説があります。
- 細くて長いそばの形状から、家運、身代、寿命などが永くのびるように願いを込めたと言う形説。
- 商家に毎月末にそばを食べる風習があり、これが大晦日に食べる年越そばにつながったという説。
- そばが切れやすいことから、旧年の苦労や借財や災厄などをきれいさっぱり切り捨てる意味で食べたという説。
- そばは少々の風雨に当たっても、翌日陽がさせば起き直ります。それにあやかって、来年こそはと、捲土重来を期して食べるという説。
他、諸説があるようです。
そばの栄養
栄養価を求めるなら、そば粉100%の生そばを使いましょう。また、ゆでたときのゆで汁には流れ出たルチンが豊富に含まれているので、そば湯として飲むとよいでしょう。
主成分は糖質ですが、良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富です。なかでも抗酸化の働きがあるとされるビタミンPの一種であるルチンが含まれており、生活習慣病予防に役立つ薬効の高さが注目されています。
- そば粉の種類
- そば粉にも色々種類があります。
- 一番粉
- 「玄そば※」から殻を取り除き軽く粗挽きし、胚乳の中心部の粉状物をふるいにかけて選別した粉のことをいいます。
でんぷん主体で色は白いですが、そば独特の香りや風味に欠けます。
たんぱく質がほとんど含まれていないため、つながりにくいです。
※玄そば…結実、収穫したそばの実で、まだ黒っぽい殻をかぶったままのそばの実の事をいいます。「玄」とは昔の言葉で「黒い色」という意味で、「そば」とはもともと「角張っている」という意味の言葉でした。 - 二番粉
- 一番粉にならなかった残りを更に粉砕し、胚乳部や子葉部が粉状になり選別された粉のことをいいます。色は淡い緑黄色。香りや風味に優れ、栄養価も高いです。
- 三番粉
- 二番粉にならなかった残りから挽きだされる粉で甘皮部分も含まれています。挽きたては、やや緑色を帯びています。香りが一番強く、栄養価も高いですが、食味・食感に劣ります。
- 末粉
- 一番最後。甘皮や子葉部から成ります。
一般的には三番粉まで利用します。
主として乾麺などに使用します。黒っぽくなり、風味は強いですが食感は劣ります。