とうもろこし
生の「とうもろこし」を味わえるのはこの時季だけ。ぷちぷちとした粒よりのおいしさを楽しんで。
メキシコなどの原産地では、紀元前7千年頃にはすでに栽培されていたという「とうもろこし」。15世紀にコロンブスがその種子をスペインに持ち帰ると、またたく間にヨーロッパ諸国へと広まり、やがて世界中で栽培されるようになりました。日本に伝えられたのは16世紀頃。ポルトガル人によって長崎にもたらされ、その後、明治時代になって本格的に栽培がはじまったといわれます。
「とうもろこし」は、地域によってさまざまな呼び名があることでも知られる作物です。外来品を象徴する中国の「唐」と、当時すでに唐から伝来していた「もろこしきび」にちなんで名づけられたのが「とうもろこし」。同じ理由で、北海道地方でも「とうきび」と呼ばれています。近畿地方でよく用いられているのは「なんばんきび」という呼び名。これは南蛮人(ポルトガル人やスペイン人)が持ち込んだ作物ということに由来しているそうです。
選び方
鮮やかな緑色の皮がついていて、持ったときにずしりと重いもの。ひげの本数は粒の数と同じだといわれているので、ひげがふさふさとしているものは粒がぎっしりとつまっているサインです。また、ひげの色が褐色のものはよく熟していておすすめ。皮をむいてある場合は、粒ぞろいの実がぎっしりとつまっているものを選びましょう。
栄養
でんぷんが主成分で、糖質が多く含まれる食材です。また、食物繊維も含まれており、腸内環境をととのえる働きが期待できます。
料理
ゆでたてや焼きたてをいただくのはもちろん、スープやサラダ、混ぜご飯、天ぷら(かき揚げ)など幅広いお料理で楽しめます。