かつお
初夏の「初がつお」と秋の「戻りがつお」、おいしい旬は年2回。
餌のいわしなどを追いかけて、日本近海を回遊している「かつお」。旬は初夏と秋の年に2回あり、それぞれに異なるおいしさが楽しめるのも「かつお」の魅力です。
初夏(4〜5月頃)に、太平洋沿岸を黒潮にのって北上していくのが「初がつお」。「のぼりがつお」とも呼ばれ、脂は少ないものの、うま味たっぷり。あっさりとした上品な味わいが楽しめます。一方、親潮の勢力が強くなる秋(9〜10月頃)に、Uターンして南下していくのが「戻りがつお」。こってりと脂がのった濃厚な味わいで、「とろかつお」「脂かつお」とも呼ばれます。
選び方
節におろしたものや切り身は、赤身の色が鮮やかで透明感があり、身がしまっているもの。血合いがついているものは、血合いの部分が黒くなく、朱色で鮮やかな色合いのものを選びましょう。
栄養
高たんぱく、低脂質の食材です。血合いの部分には、赤血球の生成を助ける働きをもつビタミンB12を含みます。
料理
初夏の「初がつお」はあっさりとした味わいで、刺身やたたき、焼き物、煮物、揚げ物などのさまざまな料理に使えます。香味の強いものや油分と相性がよいので、刺身やたたきには、おろししょうがやにんにくの薄切りなどを添えていただきましょう。薬味や生野菜といっしょにカルパッチョ風にして、ドレッシングをかけて食べるのもおすすめ。また、しょうがとともに佃煮風に煮たり、しょうゆ、酒、みりんを合わせたたれに漬けて照り焼き風に焼いてもおいしくいただけます。
料理の基本辞典