牡蠣
『福を“かき”寄せる』縁起のよい食材として、おめでたい席でも大活躍。
世界中で古くから食用とされてきた「牡蠣」。日本で食べられているのはおもに「真牡蠣(まがき)」と「岩牡蠣(いわがき)」の2種類で、これから冬に向けて旬を迎えるのは「真牡蠣」という種類です。かつてヨーロッパの「牡蠣」が病気で壊滅状態になった際に、種牡蠣(養殖に用いる稚貝)として移植したのがこの日本の「真牡蠣」。欧米では英語で『R』のつく月が「牡蠣」の食べ頃とされていますが、これは『R』のつかない5〜8月頃がちょうど「真牡蠣」の産卵時期にあたり、身が痩せて味が悪くなるためだともいわれています。
「牡蠣」は、『賀来(かき:おめでたいことが来るという意味)』の当て字や『福をかき寄せる』『幸せをかき集める』などの言葉遊びから、縁起のよい食材としても親しまれています。日本有数の産地である広島県では、お正月といえば「牡蠣のお雑煮」が大定番。「牡蠣のしぐれ煮」や「牡蠣の土手鍋」などもお祝いの食卓には欠かせないお料理です。
選び方
むき身はふっくらとしていてハリがあるもの。白い部分に光沢があり、ひだの黒い色がはっきりとしているものを選びましょう。
栄養
低脂質で、鉄分や亜鉛を豊富に含む食材です。その栄養価と濃厚なうま味から、『海のミルク』とも呼ばれます。
料理
風味や食感を生かすため、火を通しすぎないように加熱するのが調理のポイントです。フライや天ぷら、煮物、蒸し物、焼き物、炊き込みご飯、鍋物、グラタンなど、さまざまな料理に使えます。










