さつまいも
自然な甘味で老若男女に愛される秋の味覚です。
「さつまいも」が広く食べられるようになったのは、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代です。享保の大飢饉をきっかけに、吉宗は食糧不足を解消する食材として「さつまいも」に注目。蘭学者の青木昆陽に栽培方法を確立させ、それを全国へと伝えました。
こうして日本の食卓に欠かせない野菜となった「さつまいも」。1789年に出版された『甘藷百珍』という本には、「さつまいも」のレシピが123品も掲載されています。尋常品(どこの家庭でも作られている料理)、奇品(一風変わったアイディア料理)、妙品(味も見た目もすぐれた料理)、絶品(究極のさつまいも料理)に分けられたその中には、今でもなじみ深い焼きいもや蒸しいもも紹介されているそうです。
選び方
両端があまり細くなく、凹凸のない、なめらかな形のもの。全体がかたくしまり、色ツヤがよく、皮がはげていないものを選びましょう。
栄養
免疫力に関係するビタミンCのほか、さつまいもに特有のヤラピンという成分を含みます。ヤラピンは胃の粘膜を保護し、整腸作用が期待できるといわれている成分です。また、皮の紫色はポリフェノールの一種、アントシアニンによるものです。
保存
13℃以下での保存は禁物。水気がつくと傷みやすくなるので、ペーパータオルなどで包んで15℃前後の風通しのよい場所で保存しましょう。