牡蠣
口いっぱいに広がる、潮の香りと濃厚なうま味が「牡蠣」の魅力。
有史以前から食用とされ、ヨーロッパでは2000年以上前から養殖もされてきた「牡蠣」。日本で流通しているのはおもに「真牡蠣」と「岩牡蠣」の2種類で、これから冬にかけて食べ頃を迎えるのは「真牡蠣」という種類です。一方の「岩牡蠣」は6〜9月頃に旬を迎えるため、「夏牡蠣」とも呼ばれています。
「牡蠣」を購入する際に気をつけたいのは、“生食用”と“加熱用”の違いです。新鮮だから“生食用”、そうでないから“加熱用”と誤解されやすいのですが、じつは鮮度で区別されているわけではありません。生食用は水質がきれいで、細菌やノロウイルスの少ない指定海域で育ったもの。水揚げ後、さらに殺菌された海水を使い、生食でも安全に食べられる処置をしています。一方の加熱用は、栄養豊富な海域で育ったもの。うま味も栄養もたっぷりで、「牡蠣」本来の味わいを楽しめます。ただし、あくまで“加熱用”ですので、必ず火を通してお召し上がりください。
選び方
むき身はふっくらとしていてハリがあるもの。白い部分に光沢があり、ひだの黒い色がはっきりとしているものを選びましょう。
栄養
低脂質で、鉄分や亜鉛を豊富に含む食材です。その栄養価と濃厚なうま味から、『海のミルク』とも呼ばれます。
料理
風味や食感を生かすため、火を通しすぎないように加熱するのが調理のポイントです。フライや天ぷら、煮物、蒸し物、焼き物、炊き込みご飯、鍋物、グラタンなど、さまざまな料理に使えます。