さつまいも
自然な甘味とほくほく食感が魅力の「さつまいも」。9〜11月には、今年収穫された新物が出まわりはじめます。
日本で「さつまいも」が広く栽培されるようになったのは、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代のことです。享保の大飢饉をきっかけに、吉宗は悪天候に強くやせた土地でも育てやすい「さつまいも」に着目。蘭学者の青木昆陽を登用してその栽培方法を確立し、全国へと普及させました。
こうして「さつまいも」は飢饉による食料不足を解消する食材として大活躍。栽培が定着した地域では、のちの天明の大飢饉、天保の大飢饉の際にも多くの人々の命が救われました。青木昆陽が「さつまいも」の試験栽培をおこなった千葉県の幕張の地には、その後、昆陽神社が建てられ、青木昆陽は芋神さまとして祀られています。
選び方
両端があまり細くなく、凹凸のない、なめらかな形のもの。全体がかたくしまり、色ツヤがよく、皮がはげていないものを選びましょう。
栄養
免疫力に関係するビタミンCのほか、さつまいもに特有のヤラピンという成分を含みます。ヤラピンは胃の粘膜を保護し、整腸作用が期待できるといわれている成分です。また、皮の紫色はポリフェノールの一種、アントシアニンによるものです。
保存
13℃以下での保存は禁物。水気がつくと傷みやすくなるので、ペーパータオルなどで包んで15℃前後の風通しのよい場所で保存しましょう。