たけのこ
3〜5月が最盛期。こりこりとした食感と独特の香りが魅力の春野菜。
春の訪れとともに食べたくなる季節の味、「たけのこ」。現在出まわっているものはおもに孟宗竹(もうそうちく)と呼ばれる中国原産の品種で、日本には江戸時代の中期に中国から琉球(今の沖縄)へ、琉球から薩摩(今の鹿児島)へと伝えられました。「たけのこ」は、成長が猛烈に早いのが特徴で、なんと1日で1メートル以上伸びることもあるのだとか。地上に芽が出てから一旬(10日)で竹に生長してしまうことから、竹かんむりに旬と書く「筍(たけのこ)」という漢字があてられたといわれています。
「たけのこ」は“湯を沸かしてから掘れ”といわれるほど鮮度が命。掘り出したばかりのものは生でも食べられますが、時間が経つほどえぐみが増してかたくなってしまうため、入手したらできるだけ早くゆでてアクとえぐみを取り除くことが大切です。また、「たけのこ」は部位によって味や食感が異なるのも魅力。切り方や調理法を使い分け、穂先から根元まで丸ごとおいしく味わいましょう。
選び方
外皮に湿り気があり、切り口が白くてみずみずしく、先端は薄い黄色味をおびたもの。太めで短く、重みがあり、根元に赤い斑点が少ないものを選びましょう。
栄養
おなかの調子をととのえる食物繊維が豊富です。そのほかにチロシン、たんぱく質、カリウムも含みます。
保存
入手したら、すぐに米ぬかを入れたたっぷりの水でゆで、冷めたら皮をむいて米ぬかを洗い流し、水に浸けて冷蔵室で保存します。なるべく早く使いきりましょう。