ほたるいか
小さなカラダにうま味がぎゅっと凝縮。ワタ(内臓)もまるごと楽しんで。
ふだんは深い海の中に棲んでいて、春になると産卵のため海岸近くに集まってくる「ほたるいか」。体長4〜7㎝程度のカラダに約1000個もの発光器を持っており、夜の海でホタルのように美しく発光することからこの名がつけられました。“外敵から身を守るため”“仲間同士でコミュニケーションを取るため”などが発光する理由だと考えられていますが、その全容は解明されておらず、まだまだ謎が多い生き物です。
「ほたるいか」は傷むのが速いため、全国に流通しはじめたのは近年のこと。今も水揚げ後すぐに釜ゆでするのが一般的で、“生食”と表示されていても実際には一度ゆでてあるものがほとんどです。ゆでてもやわらかく、ワタ(内臓)まで食べられるのが「ほたるいか」の魅力。外はぷりぷり、中はとろりと、濃厚なうま味や独特の食感が楽しめます。食卓に春を届ける海の幸、さあ召しあがれ。
選び方
身がふっくらとしていて、ツヤのあるものを選びましょう。
栄養
必須アミノ酸を含む良質なたんぱく質とビタミンB1、B2を含みます。またビタミンAや、抗酸化作用で注目されるビタミンEが豊富に含まれます。
料理
しょうがやわさびを添えて、しょうゆをつけていただくとよいでしょう。わけぎや青ねぎとともに酢みそ和えにしたり、佃煮などの煮物に使用したり、野菜と一緒にさっと炒めるのもおすすめ。ワタが出るようにつぶしながら炒めて、スパゲッティなどに仕上げてもおいしくいただけます。
料理の基本辞典